最後に会った日のローラちゃんより

先月、7月26日午前に王子動物園のクロジャガー、ローラさんが亡くなりました。

王子動物園公式HPより、「ジャガー『ローラ』死亡」

神戸新聞NEXT 「クロジャガーのローラ死ぬ 神戸・王子動物園」

自分が最後にローラちゃんに会って一眼で写真を撮ったのは7月22日。
亡くなる4日前です。

昨年から月に何度かの昼休みが長いシフトの日に一眼は持たずに
短時間お顔だけ確認しに行く訪問が増えてたので、訪問頻度の割に撮影回数は減っていました。
彼女が存命の間で最後の休みだったこの日によくも王子動物園を選んででかけたものだなと。

とりたててローラちゃんのイカしたショットが撮れたわけではありません。
おしなべていつも通りの写真が続きます。

あくび。

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直近の発情周期は終わっていたようだけど、
ローラさんはアトスどのにちょっかいをかけてました。

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毎回ではなく、時々観ることのできるいつもの光景。

夏場の、暑そうなローラさんの表情。

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とはいえ暑そう度はまだましにみえます。

アトスどのを注視するローラさん。

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距離が詰まってくるとシャーするローラさん。

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Twitterのフォロワーさんがツンデレとおっしゃってたけど、
そうだ、ローラちゃんはツンデレなんだな…。

二頭のやりとりは、ケンカしてるのかじゃれあってるのかわかりにくいのです。

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ローラさんのご機嫌をうかがいながら、いつもジェントルに接していたアトスどの。

すこし話題が逸れますが、元々自分が国内ジャガーさん達の追っかけを始めたのは、
国内には高齢個体が多く、あと数年で片手の指で足りる飼育頭数になることを知ったからでした。

もっと早くにジャガーという動物を知ってたら、もっと多くの個体に会えただろうに、
だけど今存命の個体達は自分の目で確かめて、また最期までを知っておきたい、と思ったからです。

毎月のように遠方へ出かける生活をずっと続けられるとは勿論思っておらず、
おおまかには区切りも決めて始めたことです。

当初から、この先いつか遠征を控えるようになっても、
20年はたっぷりローラちゃんには会いに行くつもりをしていました。
自分も老いゆきながら。

…だったのですが、それは叶わなくなりました。

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王子動物園では立派な献花台を設けてくださり、
数々の写真とメッセージやスタッフブログの追悼記事からも
ローラちゃんが大事にされていたことがよくわかります。

ファンとして大変嬉しいです。ありがとうございます。

ですが綴られていた感謝の言葉は、
飼育下の寿命とされる年齢であればこそと感じたのも正直な気持ちです。
ローラちゃんにおいては、もっと綴ってほしかった言葉はあります。

訃報に際しての儀礼にあたる部分で丁重に扱っておしまいにしないでください。

ローラちゃんが6歳の若さで亡くなったこと、絶対に今後に生かしてください。

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調査中の死因、今のところ続報はありません。
とはいえ国内の多くの動物園では訃報に関する情報の追加は非常にまれな印象があるので、
時機を待ちたいと思っています。王子からのお知らせも、死因公表が当たり前になることも。

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死因については10月3日に追記がありました。
ご対応ありがとうございました。
(2017/01/16追記)
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それにどちらかというと一般への公表以上に、様々な事例を国内の園館同士で
共有して今後の飼育に活かすようなシステムがあってほしいと願っています。

日々の業務でお忙しい中、質問に答えてくださる職員の皆様からは
ローラさんのことは常に気にかけてくださってるのだな、と感じていました。
だからきっととても難しい事例だったのだろうと考えています。

ですが、本当は、言うことだけは立派な常連様である自分は、
ローラちゃんのことは如何ともしがたかったとしても、思うこともあります。

この際種名も出しますが、パンダやゾウなど一部だけではなく、
実施しうる全てのどうぶつにハズバンダリートレーニングをしてほしい。
現場の職員さんだけに実務を強いるのではなく、園をあげて取り組んでほしい。

以前、イベントで円形猛獣舎のバックヤードを見学した折、
カメラは取りつけづらい構造であると伺いました。

素人の感想ですから、仮にカメラがあっても
ローラちゃんの場合は変わらなかったのかもしれません。
でも、取りつける方法がないか模索してほしいとも思います。

動物園で暮らすにはあまりにも早かったローラちゃんの訃報を
無駄にしないためにできるのはそういった取り組みではないでしょうか。

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そしてローラちゃんだけではなく、今も、これからも
王子動物園で過ごすどうぶつ達のために必要ではないかと思うのです。

初めて王子動物園のサポーターズデイに参加した時の講話で、
「どうぶつ達に王子に来てよかったと思ってもらえるような動物園を目指している」
と伺いました。一ファンとしてとても感銘を受けたことを思い出します。

本当に最後の一枚。

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何十回と観たウロウローラだよぉおお。

黒い毛並みはいつもながら、特に夏毛の短い毛足はさらにつやつやで美しかった。
アタマがちいさくて下半身が大きめな彼女のプロポーションはフェティッシュで大好きだった。
アクリル窓越しに眺める彼女のどアップや後ろ姿もピンポイントで語りたいところがまだまだある。

歩きまわったりお水飲んだり上の擬岩や渡し木で休んでいた普段の様子、
イベントなどたまの機会で観た牛骨やおニクに齧りつく姿もなんとも魅力的だった。

アトスどのと、時にセクシャルな、時に愉快な場面を魅せてくれてありがとう。
ボスキ君とミワちゃんに会わせてくれてありがとう。二頭とも元気で過ごしてます。

でもこれ、もっともっと何年も先に言いたかったよぉおおお、
さみしいよおおおおお。ローラちゃああああん。

(2016/07/22撮影)